平家の落ち武者が逃げ込んだとされる九州山地地方には、彼らが保存食に造り出したとされる豆腐の味噌漬けがある。まるで濃厚なチーズのような味わいだ。豆腐が酵母発酵することで得られる味だが、沖縄名物の「豆腐よう」も同じ原理。しかし、こちらは米麹、紅麹、そしてアルコール度数40度以上の泡盛が漬け込み材だ。豆腐も固い島豆腐。半年ほど漬け込んだものが旨いとされる。
米麹も紅麹もあらかじめ泡盛を含んでおり、封を開けた時は独特の香りが立つ。食べやすいよう、サイコロ状に切り分けられた豆腐ようは溶けた紅麹が絡まり、ちょっとエキゾチックな佇まいすらある。これをさらに爪楊枝などで切り、口に含む。すると、ねっとりとした食感、泡盛の香りとアルコール感、そしてチーズのような、まったり濃厚な味がドドーンと広がるのである。
豆腐ようをマヨネーズなどと一緒に和えるとコクが増す。チーズ味がダメ、アルコールは匂いだけでもダメという人も、これはちょっと試してほしい。酒が好きであれば、無論そのままでまったりと召し上がれ。
沖縄県名護市許田17-1☎ 0980-54-0880営業時間:8:30~19:00休館日: 無休最寄りIC:沖縄自動車道許田ICから5分http://www.yanbaru-b.co.jp/
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