天領日田おひなまつり(2021年 2/15 ~3/31)

時代と共に変化した雛人形の美人顔
筑後川流域のおきあげ雛の素朴な温もり

 大分県日田市は江戸時代、幕府直轄の城下町「天領」として九州でも随一と謳われる栄華を極めた。その中心地だった豆田町は豪商たちが軒を連ね、豊かな暮らしぶりを誇った。その面影は今も色濃く残る。幕末から明治・大正にかけて建てられた白壁土蔵の古い商家が数多くあり、古い町並みを歩けばちょっとしたタイムスリップ気分に。重要伝統的建造物保存地区にも指定されている。
 そんな町の春先の一大イベントが「天領日田おひなまつり」。今年も3月31日まで行われている。期間中、「天領日田資料館」をはじめ、旅館街の隈地区を含めて13ヶ所で古今の雛人形が展示される。その数は観光協会でも把握しきれないほど。中でも味噌・醤油店の「日田醤油」の一角にある「雛御殿」には約3800体の雛人形がずらりと並ぶ。まさに圧巻の雛飾り展示!雛人形の時代も異なり、時代で変化した美人顔を見るのも楽しい。

 
天領時代の町並みが残る豆田町
日本丸館の雛人形と雛道具。ここには長寿のお祝いに贈られた、白髪のお雛様「百歳雛」もある
雛道具もキュート! かつては雛人形と一緒に嫁入り道具にもなっていた
おきあげ雛は内裏雛風もあれば役者、町人、遊女、七福神など題材は何でもあり!
 

 日田を含めて、実はこの時期は九州各地で雛めぐりイベントが開かれる。柳川の「さげもんめぐり」もそうだが、地域ごとに特色がある。この日田地方やお隣福岡県のうきは地方など、筑後川流域では独特の雛人形「おきあげ雛」を見ることができる。この雛人形は古い障子紙や襖紙、古新聞紙などで人型を取り、古綿を当てて彩色を施したもの。「押し絵雛」とも言われ、羽子板人形と同じく平面的な人形だ。裏に通した竹串で畳みの縁に立てる。
 由来は久留米有馬藩主の参勤交代でもたらされたという説が一般的だが、豪華な雛人形には手が出せない貧しい家庭では、こうして代用の雛人形を作って娘の成長を祈ったともいう。それらおきあげ雛は「内裏雛」といった宮家や公家のような「お澄まし系」ではなく、歌舞伎の役者絵や浮世絵の美人、武者などを題材にしているのが面白い。いわゆる動きのある形なのだ。日田市ではこのおきあげ雛を有形民俗文化財に指定している。

 
ランチは「千屋」で「日田まぶし」を。大根おろし、刻みネギ、ワサビ、そして日田名物の柚子胡椒を好みで加えて楽しめる。並3500円
日田は林業でも栄え、日田杉の家具や日田下駄が有名。お土産に日田下駄を
 
天領日田おひなまつり

期間:2021年 2月15日 ~3月 31日
問:日田市観光協会
0973-22-2036
https://www.oidehita.com/archives/48798

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